satymale’s diary

日々の忘備録

ポメラの肝はMenuにあり。

 電子ノートはラフな図を手早く描く事ができるため頭の中を整理することには向いてはいますが、情報をまとめて後から参照できるようにするという用途には向いていません。7インチの画面サイズによる一画面当たりの情報量の少なさ、文字検索が行えないことが大きな要因です。ですので、最終的に後から参照したい情報というのは、ブログに投稿したり、パソコンで別途テキストとして書き出すことになります。Transbook T90chiは8.9インチの画面、750gの重量で出張先で趣味の開発をVisual Studioを立ち上げて行う事ができる素晴らしい端末ですが、それだけのものを動かせるスペックがあるためバッテリーの消費が激しく、スリープモードにしていてもこまめに充電する必要があります。だからといってバッテリー消費を押さえるためにシャットダウンを行えば、起動に時間がかかりメモを取りたい時にすぐ取れないという不満が残ります。そこで電子ノートとは方向性が異なる電子メモに特化したポメラPomera DM200の購入に至りました。
 使い始めて端々に感じるのがいかに思考を妨げずに文章が書けるかそこにかけられた情熱です。ショートカットの割り当ても細かく、欲しい情報にすぐアクセスできストレスが全くありません。この言い回しは正しいのだろうか?と疑問に思ったら、Alt+F8ですぐに国語辞典が開きます。検索欄には既にフォーカスがあるため、文言を入力するだけで調べられます。入力した端から絞り込まれ検索ボタンを押すといった一手間さえもありません。また全画面表示モードもあり、時刻やバッテリー、ATOKのモード等の情報がいっさい目に入らず表示されているのは文章のみという徹底ぶりです。Visual Studioにも全画面表示モードはありますが、メニューバーまでは非表示になりません。文章間の移動に関しても、アウトライン機能のおかげでスムーズに行えます。Markdownライクに#を文頭に置く事でアウトラインを作る事ができ、こういったちょっとした事でも違和感が少なくなるよう配慮されている事に嬉しくなります。
 使えば使うほど考え抜かれた設計に舌を巻くばかりですが、このような快適な操作性はどこから来るのでしょうか。それはキーボードのみでの操作を前提に設計されている点にあると感じます。特に物理的なMenuキーとそれを起点に展開されるメニューが秀逸です。メニューの構成が良く練られており、最上位の項目に下位のメニューを含むような項目はありません。それによって左右のメニューの移動は常に左右の矢印キー1つで必ず移動する事ができます。そしてどのような操作を行おうともMenuキー1つで文章画面に戻ることが可能です。これほど思った通りに何の思考の躓きなく操作できる端末はそうそうないでしょう。操作していて心地よさすら感じてきます。そんなポメラに影響されて最近ではWindowsパソコンでもタスクバーを自動で非表示にするようにしました。何事もやってみないと分からない事ということがありますが、ポメラほど買って触ってみないと分からなかった端末は初めてです。

初期セットアップメモ

・[設定]-[ファイル管理]-[オートセーブ]:しない→する
・[設定]-[ファイル管理]-[アウトライン見出し]:.→
・[表示]-[全画面表示]:(全画面表示へ)
・[表示]-[白黒反転]:(背景白→背景黒へ)
・[書式]-[ATOK入力設定]-[入力スタイル]:MS-IMEATOK
・[書式]-[文字設定]-[行間]:1/4→1/2

よく使うショートカットメモ

・Alt+F2…本体情報:バッテリー参照
・Alt+F5…QRコードスマホへ転送
・Alt+F8…国語辞書
・Alt+Enter…全画面表示